相当外気温度

1 はじめに

本節では、相当外気温度の計算方法について記述する。

本節の計算の結果、次の項目が得られる。

  1. ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度 \(\theta_{o,eqv,j,n}\)

相当外気温度の計算と計算に必要な値は、境界の種類に応じて異なる。

「間仕切り」(internal)の場合は計算に値を必要としない。

「一般部位」(general_part)及び「不透明な開口部」(external_opaque_part)の場合であって日射が当たる境界の場合は次の値を必要とする。

  1. 境界 \(j\) の傾斜面の方位角 \(\alpha_{w,j}\), rad

  2. 境界 \(j\) の傾斜面の傾斜角 \(\beta_{w,j}\), rad

  3. 境界 \(j\) の室外側日射吸収率 \(a_{s,j}\), -

  4. 境界 \(j\) の室外側長波長放射率 \(\varepsilon_{r,o,j}\), -

  5. 境界 \(j\) の室外側熱伝達抵抗 \(R_{s,o,j}\), m2 K / W

  6. 境界 \(j\) の日よけの形状

  7. ステップ \(n\) における外気温度 \(\theta_{o,n}\), ℃

  8. ステップ \(n\) の法線面直達日射量 \(I_{dn,n}\), W / m2

  9. ステップ \(n\) の水平面天空日射量 \(I_{sky,n}\), W / m2

  10. ステップ \(n\) の夜間放射量 \(R_{n,n}\), W / m2

  11. ステップ \(n\) の太陽方位角 \(a_{sun,n}\), rad

  12. ステップ \(n\) の太陽高度 \(h_{sun,n}\), rad

「透明な開口部」(external_transparent_part)の場合であって日射が当たる境界の場合は次の値を必要とする。

  1. 境界 \(j\) の傾斜面の方位角 \(\alpha_{w,j}\), rad

  2. 境界 \(j\) の傾斜面の傾斜角 \(\beta_{w,j}\), rad

  3. 境界 \(j\) の室外側長波長放射率 \(\varepsilon_{r,o,j}\), -

  4. 境界 \(j\) の室外側熱伝達抵抗 \(R_{s,o,j}\), m2 K / W

  5. 境界 \(j\) の熱貫流率 \(U_j\), W / m2

  6. 境界 \(j\) の日よけの形状

  7. 境界 \(j\) の窓の仕様

  8. ステップ \(n\) における外気温度 \(\theta_{o,n}\), ℃

  9. ステップ \(n\) の法線面直達日射量 \(I_{dn,n}\), W / m2

  10. ステップ \(n\) の水平面天空日射量 \(I_{sky,n}\), W / m2

  11. ステップ \(n\) の夜間放射量 \(R_{n,n}\), W / m2

  12. ステップ \(n\) の太陽方位角 \(a_{sun,n}\), rad

  13. ステップ \(n\) の太陽高度 \(h_{sun,n}\), rad

「一般部位」、「不透明な開口部」及び「透明な開口部」であって日射が当たらない境界の場合は次の値を必要とする。

  1. ステップ \(n\) における外気温度 \(\theta_{o,n}\), ℃

「地盤」の場合は次の値を必要とする。

  1. 外気温度の年平均値 \(\theta_{o,ave}\), ℃

2 「間仕切り」の場合の相当外気温度

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度 \(\theta_{o,eqv,j,n}\) は次式により表される。

\begin{align*} \theta_{o,eqv,j,n} = 0 \tag{1} \end{align*}
ここで
\(\theta_{o,eqv,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度, ℃
である。

間仕切りの場合、反対側の空間は室内であるため、相当外気温度を定義すること自体が不自然であるが、 他の境界の変数と統一的に扱うため、ここでは便宜的に 0 を与える。 なお、ここで何の値を与えても計算結果には影響しない。

3 「一般部位」及び「不透明な開口部」の場合であって日射が当たる境界の場合の相当外気温度

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度 \(\theta_{o,eqv,j,n}\) は次式により表される。

\begin{align*} \begin{split} \theta_{o,eqv,j,n} &= \theta_{o,n} + ( a_{s,j} \cdot ( I_{s,dn,j,n} \cdot (1 - f_{ss,d,j,n}) + I_{s,sky,j,n} \cdot (1 - f_{ss,s,j,n}) \\ &+ I_{s,ref,j,n} \cdot (1 - f_{ss,r,j,n}) ) - \varepsilon_{r,o,j} \cdot R_{s,n,j,n} ) \cdot R_{s,o,j} \end{split} \tag{2} \end{align*}
ここで
\(\theta_{o,eqv,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度, ℃
\(\theta_{o,n}\) : ステップ \(n\) における外気温度, ℃
\(a_{s,j}\) : 境界 \(j\) の室外側日射吸収率, -
\(\varepsilon_{r,o,j}\) : 境界 \(j\) の室外側長波長放射率, -
\(R_{s,o,j}\) : 境界 \(j\) の室外側熱伝達抵抗, m2 K / W
\(I_{s,dn,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の直達成分, W / m2
\(I_{s,sky,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の天空成分, W / m2
\(I_{s,ref,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の地盤反射成分, W / m2
\(R_{s,n,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の夜間放射量, W / m2
\(f_{ss,d,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の直達日射に対する日よけの影面積比率, -
\(f_{ss,s,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の天空日射に対する日よけの影面積比率, -
\(f_{ss,r,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の地面反射日射に対する日よけの影面積比率, -
である。

ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の直達成分 \(I_{s,dn,j,n}\) 、 ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の天空成分 \(I_{s,sky,j,n}\) 、 ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の地盤反射成分 \(I_{s,ref,j,n}\) 及び ステップ \(n\) における境界 \(j\) の夜間放射量 \(R_{s,n,j,n}\) は、 ステップ \(n\) の法線面直達日射量 \(I_{dn,n}\) 、 ステップ \(n\) の水平面天空日射量 \(I_{sky,n}\) 、 ステップ \(n\) の夜間放射量 \(R_{n,n}\) 、 ステップ \(n\) の太陽方位角 \(a_{sun,n}\) 、 ステップ \(n\) の太陽高度 \(h_{sun,n}\) 、 境界 \(j\) の傾斜面の方位角 \(\alpha_{w,j}\) 及び 境界 \(j\) の傾斜面の傾斜角 \(\beta_{w,j}\) を用いて「傾斜面日射量」により定義される。

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の直達日射に対する日よけの影面積比率 \(f_{ss,d,j,n}\) 、 ステップ \(n\) における境界 \(j\) の天空日射に対する日よけの影面積比率 \(f_{ss,d,j,n}\) 及び ステップ \(n\) における境界 \(j\) の地面反射日射に対する日よけの影面積比率 \(f_{ss,d,j,n}\) は、 境界 \(j\) の日よけの形状、 ステップ \(n\) の太陽方位角 \(a_{sun,n}\) 及び ステップ \(n\) の太陽高度 \(h_{sun,n}\) により「日よけの影面積比率」により計算される。

4 「透明な開口部」の場合であって日射が当たる境界の場合の相当外気温度

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度 \(\theta_{o,eqv,j,n}\) は次式により表される。

\begin{align*} \theta_{o,eqv,j,n} = \theta_{o,n} - \varepsilon_{r,o,j} \cdot R_{s,n,j,n} \cdot R_{s,o,j} + \frac{ q_{b,all,j,n} }{ U_j } \tag{3} \end{align*}
ここで、
\(\theta_{o,eqv,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度, ℃
\(\theta_{o,n}\) : ステップ \(n\) における外気温度, ℃
\(\varepsilon_{r,o,j}\) : 境界 \(j\) の室外側長波長放射率, -
\(R_{s,n,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の夜間放射量, W / m2
\(R_{s,o,j}\) : 境界 \(j\) の室外側熱伝達抵抗, m2 K / W
\(q_{b,all,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の吸収日射熱取得量, W / m2
\(U_j\) : 境界 \(j\) の熱貫流率, W / m2
である。

境界 \(j\) の吸収日射熱取得量 \(q_{b,all,j,n}\) は次式により表される。

\begin{align*} q_{b,all,j,n} = q_{b,dn,j,n} + q_{b,sky,j,n} + q_{b,ref,j,n} \tag{4} \end{align*}
ここで、
\(q_{b,dn,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の直達日射に起因する吸収日射熱取得量, W / m2
\(q_{b,sky,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の天空日射に起因する吸収日射熱取得量, W / m2
\(q_{b,ref,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の地盤反射日射に起因する吸収日射熱取得量, W / m2
である。

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の直達日射に起因する吸収日射熱取得量 \(q_{b,dn,j,n}\) は次式により表される。

\begin{align*} q_{b,dn,j,n} = B_{w,d,j,n} \cdot (1 - f_{ss,d,j,n}) \cdot I_{s,dn,j,n} \tag{5} \end{align*}
ここで、
\(B_{w,d,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の開口部の直達日射に対する吸収日射熱取得率, -
\(f_{ss,d,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の直達日射に対する日よけの影面積比率, -
\(I_{s,dn,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の直達成分, W / m2
である。

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の天空日射に起因する吸収日射熱取得量 \(q_{b,sky,j,n}\) は次式により表される。

\begin{align*} q_{b,sky,j,n} = B_{w,s,j,n} \cdot (1 - f_{ss,s,j,n}) \cdot I_{s,sky,j,n} \tag{6} \end{align*}
ここで、
\(B_{w,s,j}\) : 境界 \(j\) の開口部の天空日射に対する吸収日射熱取得率, -
\(f_{ss,s,j}\) : 境界 \(j\) の天空日射に対する日よけの影面積比率, -
\(I_{s,sky,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の天空成分, W / m2
である。

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の地盤反射日射に起因する吸収日射熱取得量 \(q_{b,ref,j,n}\) は次式により表される。

\begin{align*} q_{b,ref,j,n} = B_{w,r,j,n} \cdot (1 - f_{ss,r,j,n}) \cdot I_{s,ref,j,n} \tag{7} \end{align*}
ここで、
\(B_{w,r,j}\) : 境界 \(j\) の開口部の地盤反射日射に対する吸収日射熱取得率, -
\(f_{ss,r,j}\) : 境界 \(j\) の地盤反射日射に対する日よけの影面積比率, -
\(I_{s,ref,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の地盤反射成分, W / m2
である。

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の開口部の直達日射に対する吸収日射熱取得率 \(B_{w,d,j,n}\) 、 境界 \(j\) の開口部の天空日射に対する吸収日射熱取得率 \(B_{w,s,j}\) 及び 境界 \(j\) の開口部の地盤反射日射に対する吸収日射熱取得率 \(B_{w,r,j}\) は、 境界 \(j\) の開口部の仕様及び ステップ n の境界 j における傾斜面に入射する太陽の入射角 \(\phi_{j,n}\) を用いて「窓」により定義される。

ステップ n の境界 j における傾斜面に入射する太陽の入射角 \(\phi_{j,n}\) は、 ステップ \(n\) の太陽方位角 \(a_{sun,n}\) 、 ステップ \(n\) の太陽高度 \(h_{sun,n}\) 、 境界 \(j\) の傾斜面の方位角 \(\alpha_{w,j}\) 及び 境界 \(j\) の傾斜面の傾斜角 \(\beta_{w,j}\) を用いて「傾斜面日射量」により定義される。

ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の直達成分 \(I_{s,dn,j,n}\) 、 ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の天空成分 \(I_{s,sky,j,n}\) 、 ステップ \(n\) における境界 \(j\) に入射する日射量の地盤反射成分 \(I_{s,ref,j,n}\) 及び ステップ \(n\) における境界 \(j\) の夜間放射量 \(R_{s,n,j,n}\) は、 ステップ \(n\) の法線面直達日射量 \(I_{dn,n}\) 、 ステップ \(n\) の水平面天空日射量 \(I_{sky,n}\) 、 ステップ \(n\) の夜間放射量 \(R_{n,n}\) 、 ステップ \(n\) の太陽方位角 \(a_{sun,n}\) 、 ステップ \(n\) の太陽高度 \(h_{sun,n}\) 、 境界 \(j\) の傾斜面の方位角 \(\alpha_{w,j}\) 及び 境界 \(j\) の傾斜面の傾斜角 \(\beta_{w,j}\) を用いて「傾斜面日射量」により定義される。

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の直達日射に対する日よけの影面積比率 \(f_{ss,d,j,n}\) 、 ステップ \(n\) における境界 \(j\) の天空日射に対する日よけの影面積比率 \(f_{ss,d,j,n}\) 及び ステップ \(n\) における境界 \(j\) の地面反射日射に対する日よけの影面積比率 \(f_{ss,d,j,n}\) は、 境界 \(j\) の日よけの形状、 ステップ \(n\) の太陽方位角 \(a_{sun,n}\) 及び ステップ \(n\) の太陽高度 \(h_{sun,n}\) により「日よけの影面積比率」により計算される。

5 「一般部位」・「不透明な開口部」及び「透明な開口部」であって日射が当たらない境界の場合の相当外気温度

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度 \(\theta_{o,eqv,j,n}\) は次式により表される。

\begin{align*} \theta_{o,eqv,j,n} = \theta_{o,n} \tag{8} \end{align*}
ここで
\(\theta_{o,eqv,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度, ℃
\(\theta_{o,n}\) : ステップ \(n\) における外気温度, ℃
である。

6 「地盤」の場合の相当外気温度

ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度 \(\theta_{o,eqv,j,n}\) は次式により表される。

\begin{align*} \theta_{o,eqv,j,n} = \theta_{o,n,ave} \tag{9} \end{align*}
ここで
\(\theta_{o,eqv,j,n}\) : ステップ \(n\) における境界 \(j\) の相当外気温度, ℃
\(\theta_{o,ave}\) : 外気温度の年平均値, ℃
である。