建物全般¶
1 はじめに¶
本節では、繰り返し計算を行う前に取得すべき建物全般のパラメータと、 繰り返し計算時に使用される漏気量の計算方法について記述する。
次の値を必要とする。
<繰り返し計算を行う前>
入力ファイルにおける building 要素
<繰り返し計算時>
ステップ \(n\) における室 \(i\) の空気温度 \(\theta_{r,i,n}\)
ステップ \(n\) における外気温度 \(\theta_{o,n}\)
室 \(i\) の容積 \(V_{r,i}\)
次の項目が得られる。
ステップ \(n\) における室 \(i\) のすきま風量 \(V_{leak,i,n}\)
2 記号及び添え字¶
2.1 記号¶
この計算で用いる記号及び単位を次に示す。
記号 |
意味 |
単位 |
|---|---|---|
\(C\) |
C value / 相当隙間面積(C値) |
cm2 / m2 |
\(n_{leak,n}\) |
ventilation rate of air leakage at step n / ステップ \(n\) におけるすきま風による住宅全体の換気回数 |
回 / h |
\(U_A\) |
UA value / UA 値 |
W / ( m2 K) |
\(V_{leak,i,n}\) |
leakage air volume of room i at step n / ステップ \(n\) における室 \(i\) のすきま風量 |
m3 / s |
\(V_{r,i}\) |
volume of room \(i\) / 室 \(i\) の容積 |
m3 |
\(\theta_o\) |
outside air temperature at step \(n\) / ステップ \(n\) における外気温度 |
℃ |
\(\theta_{r,i,n}\) |
air temperature in room i at step n / ステップ \(n\) における室 \(i\) の空気温度 |
℃ |
\(\Delta \theta_n\) |
air temperature difference between room and outside at step n / ステップ \(n\) における室内外空気温度差 |
K |
\(\bar{\theta}_{r}\) |
average air temperature in building at step \(n\) / ステップ \(n\) における建物の平均空気温度 |
℃ |
2.2 添え字¶
この計算で用いる添え字を次に示す。
添え字 |
意味 |
|---|---|
\(i\) |
室 |
\(n\) |
ステップ |
3 気密の指定方法¶
building 要素の infiltration 要素の method 要素で指定される値とする。
なお、現状、"balance_residential" =「住宅用」 のみが指定される。
後々、「非住宅用」あるいは「マンション」等の大幅に建て方が異なる場合に備えて項目を設けている。
4 建物の階数¶
building 要素の infiltration 要素の story 要素で指定される値とする。
5 C値¶
building 要素の infiltration 要素の c_value_estimate 要素が、"specify" か "calculate" かで指定方法が異なる。
c_value_estimate 要素が、"specify" の場合、building 要素の infiltration 要素の c_value の値とする。
c_value_estimate 要素が、"calculate" の場合、 building 要素の infiltration 要素の ua_value 要素の値と building 要素の infiltration 要素の struct 要素の値から計算するとし、 C値 \(C\) は次の式で表される。
UA 値からC値に換算する係数 \(a\) は建物の構造に依存し次表から求める。
建物の構造 |
UA 値からC値に換算する係数 \(a\), ( cm2 / m2 ) / ( W / ( m2 K ) ) |
|---|---|
RC造 |
4.16 |
SRC造 |
4.16 |
木造 |
8.28 |
鉄骨造 |
8.28 |
建物の構造は、building 要素の infiltration 要素の struct 要素が、 "rc" の場合はRC造、 "src" の場合はSRC造、 "wooden" の場合は木造、 "steel" の場合は鉄骨造 とする。
6 すきま風量¶
ステップ \(n\) における室 \(i\) のすきま風量 \(V_{leak,i,n}\) は次式で表される。
ステップ \(n\) のすきま風による住宅全体の換気回数 \(n_{leak,n}\) は次式で表される。
近似式の係数 \(b_1\) は階数で決定される係数であり、1階建ての時に \(0.022\) を、2階建ての時に \(0.020\) をとる。
近似式の係数 \(b_2\) は階数と換気方式の組み合わせで決定される係数であり、 室内の圧力が高くなる第二種換気では、1階建てで \(0.26\) 、2階建てで \(0.14\) とする。 室内の圧力が低くなる第三種換気では、1階建てで \(0.28\) 、2階建てで \(0.13\) とする。 内外差圧がバランスしている第一種換気では、階数によらず \(0.0\) とする。
ステップ \(n\) における室内外空気温度差 \(\Delta \theta_n\) は次式で表される。
ステップ \(n\) における建物の平均空気温度 \(\bar{\theta}_{r,n}\) は次式で表される。